下痢と脱水症状
下痢と脱水症状
下痢の症状が治まらない時に一番懸念されるのが脱水症状へ移行してしまう事です。脱水は下痢の他に嘔吐や多量の発汗によって引き起こされることがあり、急性の下痢症状が長引く場合には脱水を引き起こさないような処置が施されます。
小さなお子さんであれば言葉で痛みや苦しさを伝える事が難しいので、だんだん元気がなくなってきたり目がくぼんでくる、おしっこの量が減るなど見た目で分かる変化が確認された場合は医療機関を受診しましょう。これらの状態は脱水を引き起こしているサインです。
体が脱水の状態になると脳から指令が出て水分を摂取するように促されますが、水の摂取量が追い付かなくなってしまうと汗や尿の量も減り始めます。
このような状態になってしまうと体内では細胞内の水分を血液にまわすようになり、皮膚の張りが失われたり口の渇きが強くあらわれたりします。
脱水の状態が続くと、医学的なショック状態に陥り脳や肝臓、腎臓などにダメージをあたえ、重度の脱水では血圧の低下や失神、錯乱状態まで起こしてしまうことがあります。
脱水を招かないために
下痢の症状があらわれている時に無理に水分補給を行おうとすると吐き気を催し、下痢を長引かせてしまうことがあります。下痢を起こした時は、排せつが落ち着いた段階で水分補給を行うようにしましょう。小さなお子さんであれば、少しずつ数回にわたって水分補給を行うことが大切です。
軽い脱水症状がみられた場合には、市販されている経口補水液などを口にするといいでしょう。経口補水液と似ているものにスポーツドリンクがありますが、含まれている成分が異なり電解質の補給まで行えないこともあるので、飲み物を選択出来る場合には経口補水液を手に取ってください。
激しい脱水が見られる場合には点滴の処置が必要になることもあります。長引く下痢や外見上の明らかな変化が認められる場合には我慢をせず、医療機関を受診しましょう。