発熱を伴う下痢
発熱を伴う下痢
発熱はあらゆる疾患でみられる兆候ですが、発熱を伴う下痢では急性腸炎や急性胃炎などが考えられます。
発熱は、発熱が引き起こされる発熱物質が原因となり、細菌やウィルスなど外から体内に入ってきたものやそれが刺激となって体内で熱が生産される場合などがあります。
発熱を起こす原因物質は、外の気温とは関係なく脳の視床下部にある体温調節中枢に作用して熱を作らせ熱を発散させようとする機能を抑え込みます。
このように発熱は体内の何らかの異変を伝えるものなので、熱だけを下げようとしても原因となる物を確定できなければ症状が治まることはありません。
一般的に言われる食あたりや食中毒とは異なり、ウィルス感染が原因で起こる急性肝炎でも発熱が起こり、下痢が慢性化症状としてあらわれることがあります。
急性肝炎は様々なウィルス(型があります)に感染して発症し、初期症状としては発熱や嘔吐などの軽い風邪のようなものとしてあらわれ、時には黄疸を伴う急性の肝障害に至ってしまう病です。
発熱がなかなかおさまらず下痢も止まない場合には一度、医療機関で相談を行いましょう。
安易な抗生物質・解熱剤の長期服用は下痢を招くことも
抗生物質は病の原因となる細菌やウィルスに合ったものが処方されて初めて、効果を発揮します。熱っぽい感じがして安易に抗生物質や解熱剤を服用し続けると、更なる下痢の症状を招いてしまうこともあります。
抗生物質や解熱剤で下痢になってしまう場合は、腸内の細菌バランスなどが崩れることで引き起こされます。病院での処方の際に、抗生物質と胃腸薬がセットになって渡されることがあるのはこのためです。
発熱を伴う下痢は急性の疾患が原因であらわれることがほとんどなので、早い段階で適切な処置が行われれば早期の回復が見込まれます。
発熱も下痢も不快な症状として捉われがちですが、それらが感じられた際には排出に専念し自分の体を労わってあげてください。