感染性胃腸炎による下痢
感染性胃腸炎による下痢
下痢は日常的に遭遇しやすい症状の一つですが、食あたりや食中毒で引き起こされる下痢は感染性胃腸炎に属します。
感染性食中毒の原因として考えられるものに、細菌やウィルスなどが挙げられます。細菌やウィルスが体内に取り込まれると、最初に嘔吐反射というからだの反射的な働きによって異物を除外しようと試みます。
しかし嘔吐で吐き出しきれなかったものが消化器にまで及んでしまうと、各臓器は炎症反応を起こして異物をからだの外へ押し出しを行おうと試みます。
嘔吐や下痢は不快な症状としてあらわれますが、異物を排出しようとする体の正常な反応なので嘔吐や下痢は無理に止めない方がいいものです。
感染性胃腸炎の対処で一番行ってはいけないのが、自宅にある抗生物質をとりあえず口にするという行為です。
感染性胃腸炎が疑われたら速やかに医療機関へ
抗生物質はそれぞれの菌やウィルスに適合したものが服用されて、初めて効果を発揮します。合わない抗生物質を服用すると、更なる胃腸炎を招く恐れがあります。
抗生物質や解熱・鎮痛薬という薬の副作用に胃腸炎を引き起こす恐れがあるので、取り扱いは医師の診断のもとで行われるべきものです。安易な抗生物質の摂取は止めておきましょう。
感染性胃腸炎の症状は急性の下痢症状としてあらわれることが多いので、症状の緩和や更なる感染を食い止める意味を込めて速やかに医療機関を受診します。
特に激しい下痢を起こしてしまい、直近で海外への渡航歴があった場合には医療機関の受診が先決です。
汚染された水や食物に潜んでいた細菌などが体内に取り込まれ、症状をあらわすまでに幾日か日にちを要することがあるため、医療機関で海外への渡航歴を尋ねられた際には素直に回答しましょう。
感染性胃腸炎による下痢は異物が外に出てしまったらおさまる症状です。むやみに下痢止めは使わず排せつに集中し、下痢の症状がおさまってきたら水分補給ができるものを口に含ませてください。